株式会社VAZの「所属YouTuberに関する発信・報道について」

メディア・報道関係者 各位

株式会社VAZの「所属YouTuberに関する発信・報道について」

株式会社VAZのHP上にて、2019年2月1日、株式会社VAZの代表取締役である森泰輝氏(以下「森氏」といいます。)名義にて、わかにゃん(以下、「本人」といいます。)に関して、「所属YouTuberに関する発信・報道について」(https://vaz.co.jp/articles/95)と題するプレスリリース(以下、「本件プレスリリース」といいます。)が掲載されました。
しかしながら、当職らは、以下のとおり、本件プレスリリースには事実と異なる点があると考えております。また本件プレスリリースにより本人の名誉が毀損され、業務妨害を受けていると考えられるため、本人の名誉回復のための措置をとる必要があると考え、名誉回復措置として、当職らから事実と異なる点を当プレスリリースを通してお伝えいたします。

1 本件プレスリリース冒頭部分について
まず、本件プレスリリースには、「本人との話し合いの場をもうけ、事実確認がとれました」と記載があります。
たしかに、本件プレスリリース掲載の数時間前には、話し合いの場が設けられました。
しかしながら、そこでは何一つ解決に至っておりません。株式会社VAZ側は、本人の様々な主張を聞きとり、「社内に持ち帰って検討する」と述べたのみです。つまり、話し合いは途中であったにもかかわらず、株式会社VAZ側は、本人の了承を得ず、本件プレスリリースを勝手に掲載しました。本人は、所属事務所である株式会社VAZのこのような行為に対して、大変傷ついております。

2 同「弊社とわかにゃんの関係性について」
本件プレスリリースには、本人と株式会社VAZとが「所属契約および報酬費用契約を結んでおり、従業員としての雇用関係はございません。」と記載があります。
しかしながら、本人は、株式会社VAZとの契約書を確認できていない状況です。
本人と株式会社VAZは、2016年12月頃、契約を締結しました。その際作成した契約書2部のうち1部が、本人宛に後日郵送される予定でありました。しかし、契約書が郵送されなかったため、本人は何度か株式会社VAZのスタッフに郵送を催促しました。それにもかかわらず、契約締結から2年以上が経過した現在もなお、契約書は株式会社VAZから郵送されておりません。したがって、本人は自らの契約内容を全く確認できない状況になっており、契約の内容について言及することは困難です。

3 同「『給料の未払い疑惑』について」
本件プレスリリースには、「弊社から本人への2018年9月・10月・11月・12月分広告収益の未払い疑惑がありますが、こちらは事実ではありません。まず本人のYouTubeチャンネル『わかにゃん。』で発生する広告収益は、すべてGoogleから直接本人の口座に支払われております。」、「『斉藤家。』への9月・10月・11月分の広告収益の支払いは完了しており、また12月分に関しては、Googleから直接本人名義の口座に振り込まれる手続きを12月5日をもって完了しております。よって本人への広告収益の未払いという事実は一切ございません。また、本人との話し合いにて事実確認をした結果、本人は12月分について自身の口座への入金確認をしていなかったことを認めております。」と記載があります。
しかしながら、本人がツイートや動画を投稿した時点で、株式会社VAZの本人に対する広告収益の支払いが遅滞していたことは事実です。
本人が再三に渡って株式会社VAZに対して請求をしていたこと、それにもかかわらず、繰り返し株式会社VAZの支払いが遅滞していたことは、本人と株式会社VAZスタッフとのやりとりや、口座の明細履歴等から明らかです。株式会社VAZの代表取締役である森氏が支払の遅延を認め、謝罪した記録も残っております。

4 同「『家賃立替払い』による弊社未収金について」
本件プレスリリースでは、「弊社では希望する所属YouTuberに対して、弊社名義にて住居の賃貸借契約をし、原則として初期費用と家賃をYouTuber自身が負担するサポートを行っております。」、「本人負担であるはずの初期費用と家賃については、弊社にて立替支払いが続き、2019年1月末時点で本人負担分の金額1,275,610円が未収金として計上されています」と記載があります。
しかしながら、本人は、今まで一度も株式会社VAZから賃料の請求を受けておりません。告発動画や本件プレスリリースの掲載後も、株式会社VAZからは一度も請求がされておりません。本人と株式会社VAZ、不動産仲介業者とのやり取りの中で本人が「現在、VAZに初期費用+家賃などを払ってもらっている」と述べたことがありますが、株式会社VAZ側からは、それについての異議や訂正はなされていないこと等からも、本人の未収金がないことは証拠上明らかです。
また、本件プレスリリースでは、「2018年10月10日に家賃支払いの合意書を送付し、10月12日に合意書締結に向けた打ち合わせを予定しておりましたが、本人都合によって直前でキャンセルになり、その後に設定した打ち合わせも本人都合によりキャンセルされ、現在に至るまで合意書の締結がなされておりません」と記載されています。
しかしながら、本人と株式会社VAZは打ち合わせをしております。さらに、その打ち合わせは、「家賃を株式会社VAZが支払っていくという内容の新規の合意書を作成し直すので待っていて」と株式会社VAZに言われ、株式会社VAZ側の事情により終了しているのであり、その結果、現在に至るまで合意書の締結がされていません。

5 同「『斉藤家。』に関する経緯」について
本件プレスリリースでは、「本人他4名のYouTuberから弊社に対して共同のYouTubeチャンネルの開設の依頼があり」、「このYouTubeチャンネルでは、制作費などの経費を差し引いた利益分を折半するとの合意・取り決めが弊社となされておりましたが、利益が発生する前に本チャンネルは更新が停止されチャンネル内の動画は本人により全て非公開の設定がなされました。」との記載があり、『斉藤家。』の運営については「弊社との合意がない中で、編集及びチャンネル管理は本人が行うという申し出のもと、本人によってチャンネル管理がなされる状況になり」との記載があります。
しかしながら、本人が株式会社VAZに依頼したのはチャンネルの開設ではなく、編集の代行です。編集の代行をするにあたって、株式会社VAZがチャンネルを作成する必要があるとのことでしたので、本人を含む4名は、株式会社VAZに対してチャンネルの開設を許可しました。利益分の折半という話については、本人は、本件プレスリリースが掲載されて初めて知ったのであって、当然そのような合意・取り決めはしておりませんし、他の元メンバーもそのような合意はしていないと述べております。
また、YouTubeはチャンネルを開始してすぐに利益が発生するシステムではなく、一定時間の再生数や一定の条件を超えないと収益が発生いたしません。その収益が発生する条件を超える前に、元メンバーの不祥事による脱退などが重なり、10日間で事実上解散という運びとなったために、メンバーを入れ替えてチャンネルを継続するか等、今後の展開について関係者で話し合いを行いました。
この話し合いには、株式会社VAZも参加しており、その場で、過去の動画を非公開とすることが決定しました。さらに、株式会社VAZより、メンバーを変更し、『斉藤家。』としてチャンネルを再始動するよう指示があったため、そのように決定しました。このように、話し合いには株式会社VAZも参加していたにもかかわらず、本人が個人の意向により勝手に行ったと捉えられるような表現は、事実と異なる表現です。
『斉藤家。』のチャンネル管理の点につきましても、2019年2月4日に株式会社VAZの代表取締役である森氏から、チャンネル管理者の変更完了の連絡が来ており、それ以前は株式会社VAZにおいても同チャンネルを管理できる状況にありました。
以上のように、「弊社との合意がない中で」という記載は、事実と異なります。

当職らは、本件プレスリリースには、大きく事実の相違があると考えております。
なお、当職らは、株式会社VAZに対し、以上の各事実の相違について、株式会社VAZには契約に基づく説明義務があると考えているため、ご説明を求めており、回答を待っている状況です。

以上

◎担当:レイ法律事務所(担当弁護士:佐藤大和、松下真由美、山本健太)
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