永島隼斗氏に対する無罪事件獲得について

メディア・報道関係者 各位

永島隼斗氏の冤罪事件について


本件事案の概要

被告人であった永島隼斗氏(26)は、平成28年10月31日午後0時26分頃、千葉市内にあるJR千葉駅に停車中の電車内において、不特定又は多数の者が容易に認識できる状態で、殊更自己の陰茎を露出したとされ、平成30年2月15日の千葉地方裁判所の第一審(裁判官:小西安世)は、永島隼斗氏を有罪としました。

控訴審の判決

以上に対して、平成30年7月26日、東京高等裁判所の控訴審(裁判長裁判官:合田悦三、裁判官:竹下雄、裁判官:青木美佳)では、本件では「正面に座っていた段階の目撃者や右隣に座っていた女性は陰茎を見ておらず、その他の者が陰茎を目撃したとの証拠もない」ことから、目撃者がパンツから陰茎が出ていると言っても、「被告人が殊更に自己の陰茎を露出する意思(公然わいせつの故意)を有していたことを合理的な疑いを超えて認定するには足りない」として、原判決の事実認定には、論理則・経験則等に照らして看過できない不合理な誤りがあるとして、無罪を宣告しました。

本件の判決内容について

当職ら(担当弁護士:佐藤大和、菅原隼人、山本健太)は、控訴審から担当した弁護人ですが、永島隼斗氏は、当初から冤罪(陰茎を露出していない)を主張しており、控訴審から担当した当職らとしては、当時の状況について何度も粘り強く再現を行いながらあらゆる角度から検討し、目撃者の証言内容について不合理な点があること、また犯罪を行う意図がなかったこと等を主張いたしました。

今回の判決では、目撃者の信用性についてはもっと踏み込んだ判決を期待しており、その点は残念ではありますが、それでも弁護人らの主張が認められた判決となり、逆転無罪となり、永島隼斗氏の冤罪を証明できて本当に良かったと思っております。

【永島隼斗氏のコメント】
正直、私は冤罪なので「無罪になって普通」といった思いがあったので、無罪判決を宣告されても、特に驚きや嬉しい感情はなかったです。もっとも、今回の結果は、私のことを信じて最後まで戦ってくれた弁護士の方々が全力でサポートしてくださったおかげだと思っています。 本当に感謝の気持ちでいっぱいです。約2年間、精神的に苦痛でしたが最後まで徹底的に戦ってきて本当に良かったです。

ところで、私は、当時、取り調べにおいて「認めないと逮捕する」等と言われ、罪を認める上申書を書かせられたり、冤罪を訴えているにもかかわらず退職を迫られたりしたため、今後は、国家賠償訴訟を起こすことも検討しています。

【メディア・報道関係者の皆様に対して】
メディア・報道関係者の皆様におかれましては、永島隼斗氏の事件に関する記事を削除したうえで、本人の名誉を回復するために、無罪であることを記事にして頂きたく思っております。

◎担当:レイ法律事務所 (担当弁護士:佐藤大和、菅原隼人、山本健太)
電話番号:03-6304-1980