BREAK THROUGH元メンバー新澤典将氏の訴訟判決について

BREAK THROUGH元メンバー新澤典将氏の訴訟判決について

2023年4月24日

 当職ら(弁護士河西邦剛、同近藤敬、同為我井健、同長戸貴志、同浅井耀介)は、アイドルグループBREAK THROUGHの元メンバーであった新澤典将氏から依頼を受けた代理人弁護士として同グループを運営する株式会社ファーストシンク(大阪市城東区)と新澤氏との訴訟判決について次のとおり報告いたします。

 ファーストシンク社は、リハーサルやコンサート等の無断欠席、BREAK THROUGHからの無断脱退を行ったとして新澤氏に1000万円の違約金支払義務があるとして、大阪地方裁判所に訴訟提起をしていました。

 契約書には、承諾なくBREAK THROUGHを脱退した場合やファーストシンク社の指示に従い芸能活動を誠実に遂行する義務に違反した場合には1回の違反あたり200万円を支払わないといけないと記載があり、同社は、新澤氏にリハーサルやコンサート等の欠席が4回、さらにはグループから無断脱退したとして、合計1000万円の違約金支払義務があると主張していました。

 当職らは、新澤氏のアイドル活動には労働基準法が適用され、契約書に規定されている違約金の規定は無効であるという法的主張のもと請求の棄却を求めるとともに、逆に、ファーストシンク社に対して未払賃金を請求する反訴を提起していました。

 2023年4月21日、大阪地方裁判所は、新澤氏の労働者性を認め労働基準法を適用し、同社の請求を全て棄却し、新澤氏の反訴請求を全て認容しました。

以上

皆様へ
新澤典将です

改めて今回の報道を見てくださっている方々ありがとうございます。

今回長きに渡る裁判に一旦終止符が打たれ、無事勝訴という形になりました。

以前から僕のことを知って、応援していただいたり、エールを送ってくださった方々、ずっと隣で戦ってくれた河西邦剛弁護士をはじめレイ法律事務所の弁護団の方々、長戸貴志弁護士のおかげもあり、最後まで戦い抜くことができました。ありがとうございます。

僕みたいに芸能事務所に所属し不当な契約を結ばれている方々や、芸能界に限らず同じような思いをされている方々に対して、勇気を与えられたらと思い今回記者会見に踏み出しました。

精神も疲弊し、負けるかもしれない、和解をしてもいいかもしれないと正直何度も諦めかけたのですが、この結果に終わり、こうやって皆様に僕からの言葉を伝える機会があることが素直に嬉しいです。

諦めず最後まで戦ってよかったなと思っております。

今の日本の労働環境や芸能界、勿論全てが闇ではないが不当なことは世の中溢れてるし、かつての僕と同じように死にたいと思っている方々もいるかもしれないけど、今回僕の口から、

泣き寝入りする必要はないことと、
大丈夫だよ。
仲間がいるよって伝えたいです!

そして、最後に。

僕のことを応援してくれたファンのみんなへ
沢山心配かけてごめんね。
僕はちゃんと生きてるし、今は別の形ではあるけど、前を向いて頑張ってるよ!
そして、数えきれないほどたくさんの感謝を伝えたいです。ありがとう。
色々あったけど、僕は今でもブレイクスルーに入ってよかった。
アイドルをやってよかったと心から思ってるよ!

沢山の応援ありがとうございました!

2023年4月24日
新 澤 典 将

◎担当:レイ法律事務所(弁護士:河西邦剛 近藤敬 為我井健 浅井耀介)
    長戸総合法律事務所(弁護士:長戸貴志)

※守秘義務・関係者に対する配慮等の関係上、弊所へのご取材をいただいた場合であっても、個別のご取材には応じかねます。追加でお伝えすべきことがある場合には、弊所のホームページ等にて発表させていただく所存でございます。
掲載記事