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【弁護士コラム】社会問題になっている奨学金問題

■社会問題になっている奨学金問題

日本学生支援機構の奨学金を利用している大学生や高校生は多いと思いますが、奨学金は、成績や家庭の収入に応じて、一種(無利息)や二種(利息)と分かれ、両方を借りることもできます。

弁護士のなかでもこの奨学金にお世話になっている人は多くいます。実は私もその一人です。

しかし、近年、この奨学金を返済できない人が増えています。
奨学金を借りて高校や大学を出ても、その後の収入がないと奨学金の返済は困難になりますし、大学院まで進学すると、その奨学金もかなりの金額となります。月々の返済金額も、決して低くはありません。だからといって月々の返済金額を減らすと、二種(利息)の場合、利息の負担率があがり、返済までさらに時間がかかってしまいます。

■訴訟の増加

奨学金を返済できない人に対しては、日本学生支援機構が返還訴訟を起こしている場合もあります。訴訟の数は一時期より減ったと言われておりますが、それでも件数自体は多いと言われています。

この背景には、奨学金は、その返還されたお金が次の世代の奨学金に充てられるという仕組みになっており、返還されないと奨学金システム自体を続けることが難しくなるというのもあります。

■大学の進学率

奨学金訴訟の増加には、昔と異なり、大学への進学率が増えたという背景もあります。大学に進学するために奨学金を借りたのはいいですが、就職等が上手くいかず(または給料が低く)、返済が厳しくなってしまうという人もいます。

だからと言って、奨学金をあまり借りずに、自分で高い学費を稼ごうとしても、アルバイト漬けで学業が疎かになっては、本末転倒の結果ともいえます。

■高等教育無償化

こういった問題もあり、現在、安倍政権では、大学などの無償化について検討しています。 現在は有力な2案になっており、全国民を対象にして、大学在学中は授業料を取らず、卒業後に所得に応じて拠出金の形で納付する案と、一定の所得制限をした上で給付型奨学金(返済不要の奨学金)を拡張する案があります。

海外では、給付型の奨学金が充実している国もあり、日本はまだまだ奨学金制度が不十分だとも言われています。 安倍政権が以上のどちらの案を採用するにしても、そのためには、かなりの金額の財源が必要になってきます。現在の国の財政状況からすると、簡単なことではありません。

■奨学金の自己破産の問題

最近では、奨学金の返済が難しく、これをきっかけに自己破産をしたいという相談も増えています。

もっとも、奨学金の自己破産で大きな問題になるのは、その連帯保証人や保証人の存在です。私もそうなのですが、自分の親や親戚が連帯保証人等になっています。連帯保証人等がいる場合、本人が自己破産しても、親や親戚には支払い義務が残るため、そちらに請求がいってしまいます。

そのため、自己破産をする場合、自分が機関保証(保証機関が連帯保証する制度)なのか、親などに連帯保証人等をお願いしているのか、しっかりと確認しなければなりません。 その上で、きちんと事前に親などに相談をするようにしましょう。

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