【弁護士コラム】手軽なカードローンから自己破産へ
手軽なカードローンから自己破産へ
最近、銀行のカードローンを原因とした債務整理の相談が増えています。少し前は消費者金融を原因とした相談が多かったにもかかわらず、銀行のカードローンを原因とした債務整理の相談が増えている背景には、銀行の貸付が甘くなったということがあります。
貸付が甘くなった結果、債務者個人の返済能力を超えての貸付がされ、気づいたら、火の車になっており、返済ができないという場合が増えているのです。
たとえば、100万を借りて、利息が10数パーセント以上の場合で、月々の返済が低額の場合、返済を続けたとしても、そのほとんどが利息の返済になってしまいます。そうすると、元金の返済が全て終わるまでは数年以上かかります。
そのため、気づいたら、さらに借りてしまったりして借金を増やしてしまい、月々の給与では返済しきれず、生活に苦しくなり、弁護士に相談するケースが増えています。
一部行き過ぎた点があった
この点については、全国銀行協会の会長も「一部行き過ぎた点があった」旨の発言をしています。これは、日銀の金融緩和が背景にもあると言われており、事実、金融緩和以降、銀行の貸付額は増え続けています。
このままでは、いつの日か、債務整理が必要な人で溢れることも危惧されています。そうなる前に、自分の返済スケジュールを見直すということが、すごく大事なことだといえます。
月々の返済額が低ければ、月々の生活は楽かもしれませんが、気づいたら借りた額の1.5倍や2倍もの金額の返済をしていることもありえます。これは本当に恐ろしいことです。
自己破産の入り口
お金に無頓着になってしまうことは、自己破産の入り口ともいえます。今一度、自分の返済スケジュールを見直し、また、これからお金を借りる人は、しっかりと返済スケジュールを考えましょう。