【弁護士コラム】クレジットカードを使用しただけで詐欺になる?
2017年7月10日
カードの使用が「詐欺」になる?
債務整理の相談の際に「自己破産をしたいのですが、カードは引き続き使ってもいいですか?」という質問がたまにあります。
破産とは、借金を0(ゼロ)にする手続きとなります。もちろん、カードの負債(借金)も0となります。そのため、破産をすることが決まっているにもかかわらず、カードを使ってしまうと、「もう返せないことを知ってお金を騙し取った」ことになり、詐欺罪となり、刑事罰の対象となります。
カードが使わないと生活が成り立たない?
弁護士から「破産をするため、もうカード使わないでくださいね」と伝えると「先生、カードがないと生活が維持できません」と言われる方もいらっしゃいます。
でも、弁護士が依頼を受け、破産の準備に入ると、今までの返済をストップすることになります。そうすると、今まで債権者に対してお金を返済していた分を生活に回すことができるようになります。
ですので、カードを使わなくても、生活を維持できるようになります。
破産後はカード使える?
基本的には、破産後、しばらくはカードが使えなくなります。それは、破産をすることで信用情報機関に「破産しましたよ」という登録がされるのですが、カードを作る際に、カード会社はその信用情報機関を参考にして、「カードを作っても良い人かどうか(経済的に信用できるかどうか)」を審査するのです。
破産した場合、破産後、5年から10年程度は掲載されていると言われます。そのため、その期間は、カード等が作れない可能性があります。もっとも、クレジット会社によっては、5年後から使える場合もあります。