【弁護士コラム】遺言書を作った方がいい場合とは

2018年1月10日

■遺言書を作ったほうがいいケース

遺言。「ゆいごん」と読む人が多いでしょうが、法律用語では「いごん」と読まれます。

自分が生涯をかけて築き、守ってきた大切な財産ですから、大切な人に残し、その人に有意義に活用してもらいたいことと思います。

残された人たちの間に無用なトラブルを生じさせないためにも、遺言を残すことはとても重要です。

特に、以下のような場合には、遺言を残したほうがいいと言えます。

①相続人が大人数となる場合

相続人が多いと、遺産分割協議で全員の合意を得るのは大変です。
また、不動産などは、法定相続分通りに持分をわけてしまうと、後々仮に処分したいと思っても、各人の意向が異なった場合に、合意を得るのが困難ですし、子の世代にいくにしたがって、財産が細分化され、さらなる争いの種にもなりえます。遺言で誰に何を残すかを明確にしておくと、将来の争いを防ぐことができます。

②相続人間の感情的な対立が予想される場合

例えば、一方配偶者が死亡し、夫婦の間に子供がいないときには、配偶者と兄弟姉妹が相続人となります。支えてくれた配偶者に遺産をすべて渡したいと思っても、遺言がなければ、兄弟姉妹にも遺産を渡すことになります。
また再婚をし、先妻の子と後妻がいる場合など、場合は、残された配偶者のために遺言を残しておくのが賢明です。

③相続人の中に行方不明者や、認知症などで判断能力を欠く人がいる場合

行方不明者がいる場合、遺言なしに遺産分割の協議を進めるためには、家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任申し立てが必要ですし、判断能力を欠く人がいる場合は「成年後見人」の選任申し立てが必要になります。遺言があれば、こうした手続きを経ることなく、遺言に基づいた遺産分割が可能になります。

④相続人以外の人に財産を渡したい場合

例えば長男のお嫁さんや内縁の妻など、相続人ではないけれど、お世話になった人に対して財産を分けたい場合には、遺言でその旨をきちんと残しておけば、財産を渡すことが可能になります。

⑤相続人の相続割合を調整したい場合

生前に特別に援助をしてあげた相続人に対しては、相続分を減らしたり、介護をしてくれた相続人に対しては、感謝の気持ちを込めて相続分を増やしたりと、細やかに調整をしてあげると、相続が円滑に進む場合があります。その旨を遺言で残しておけば、残された者たちが困ることがありません。

 

後世に争いを残さないためにも、遺言を作ることは積極的に考えたほうがいいでしょう。

ただ、遺言には形式があり、形式を欠くと無効になってしまうことがあります。

ですから、専門家のアドバイスをうけて作成することをおすすめします

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