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弁護士による男女問題ニュース解説:小泉今日子さんの不倫問題

小泉今日子さんと豊原功輔さんが、不倫関係にあったという事実を揃って公表し、豊原さんが会見を開きました。

3年前の2015年に、すでに週刊誌による報道はされていましたが、今回、改めて、自発的に交際を認めるコメントを出したことになります。

一般的に、不貞行為は、後ろめたく、隠しておくべきことであると感じる人が多いでしょう。

このような会見は、非常に珍しいケースと言えます。

弁護士が着目した会見の3つのポイント
①別居は不倫が原因と明言したこと
不倫が先か別居が先かということは、実は、法律上とっても重要です。

仮に、不倫の前に別居をしていたのだとすれば、夫婦関係は既に壊れていたのではないか、という主張が成り立ちうるからです。

つまり、不倫が原因で夫婦関係が壊れたわけではない、ということですね。

そうすると、不倫について慰謝料請求が認められない場合もあります。

しかし、今回の場合、不倫が原因で別居したということを明言していますので、裁判上も、慰謝料請求が認められるでしょう。

不倫に関しては、証拠を集める段階で苦労することが多くありますが、今回、コメントを出し、会見のカメラの前でも不倫を認めたという点は、注目に値します。

他にも動かしがたい証拠があるか、二人が自分の行いを認め、法律上の責任をとる覚悟をしているということではないでしょうか。

②離婚について名言を避けたこと
豊原さんは、会見の中で、極力「離婚」について触れようとしませんでした。

もちろん、理由は本人にしかわかりません。

報道が独り歩きすることを恐れているという側面はあるでしょう。

しかし何より、離婚するか否かについて、奥さんとの間でまだ十分話ができていない可能性が高いように感じました。

法律上、豊原さんは「有責配偶者」にあたります。

離婚するに値する原因を作った(=不倫をした)側の配偶者、ということです。

日本の裁判上、有責配偶者からの離婚請求は、以下のような例外的な場合にしか認められていません。

(1)別居が相当長期(判例上は7~8年)に及んでいること

(2)未成熟の子がいないこと

(3)離婚によって相手方配偶者が精神的、経済的に過酷な状況におかれないこと

これらの条件を満たさない限り、有責配偶者が離婚を求めても、裁判上、離婚をすることはかなり困難と思われます。

ただし、奥さんが離婚に同意すれば話は別です。

なかなか類を見ない会見ですから、今回の会見が奥さんにどう響くかは予想がつきません。

奥さんの気持ちが離婚をしないという方向に動く可能性もあるし、逆もありえます。

話し合いの上では、今回の会見が、離婚する場合の慰謝料の金額にも影響するかもしれません。

いずれにせよ、離婚に関しては、奥さんの気持ちが最優先されるべきでしょう。

また、離婚するにしてもしないにしても、お子さんの生活費等、法律上の責任は、きちんと果たしていかなければいけませんね。

③自ら会見を行ったこと
昨今、芸能人の方の不倫報道がとても増えています。

芸能人はイメージがとても大切です。報道により不倫が暴露されて大幅にイメージダウンし、お仕事が減少してしまう芸能人の方もいらっしゃいます。

例えば、イメージの大切なCMのお仕事がある場合、イメージを損なうような行為を行ったら賠償金を支払わなければならない場合もあります。

そんな中、先手を打ってみずから説明し、あまり憶測で物事を書かれないようにしたという点では、会見を行ったことにも一定の意味があったといえるでしょう。

しかし、必ずしもイメージのいい会見だったとはいえないかもしれません。

なお、昨今の報道の姿勢、個人のプライバシーを過度に暴く行為に対しては、個人的には思うところもあります。

不倫は確かにいけないことです。しかし、それをむやみにばらす行為は、名誉毀損罪などに当たり、自身が加害者になってしまう場合もありますので、注意が必要です。

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