【弁護士コラム】ある日突然、弁護士から内容証明が届いた!
■ある日突然、弁護士から内容証明が届いた!
郵便局から「内容証明」なるものが届きました。
差出人を見ると、法律事務所の名前が書かれています。恐る恐る中身をあけてみると、不倫相手の奥さんがつけた弁護士からで、
「慰謝料として500万円を請求します。本書面到達から10日以内にお振込み下さい」 と言った言葉が書かれていました。
こんな金額、とても払えない…しかし、読み進めていくと、さらに、このような言葉が付け加えられていました。
「もしも、期日内にお振込みをいただけない場合には、やむを得ず法的措置をとらせていただきます」
■まず何をすればいいの?
振込期限が書いてある場合、急がなければ大変なことになる!と青ざめる方が多くいらっしゃいます。
しかし、慌てる必要はありません。
内容証明は、慰謝料を請求する時の通知手段としてよく使われますが、それを受け取ったからと言って、相手にお金を払う義務が生じるわけではありません。 また、必ずしも相手の指定してきた期限を守らなければいけないわけでもないのです。
まずは落ち着いて、書かれている内容をよく確認しましょう。相手の指定してきた期限を守れないのが不安であれば、「弁護士に相談しているから待ってほしい」などと相手に伝えておけば、いきなり法的措置、すなわち裁判を起こされるリスクは軽減できます。
落ち着いて内容証明を読んでみると、その内容に納得できない場合が多いと思います。 書かれていることが事実と違ったり、とてつもない金額を請求されていたりする場合もあります。
相手の請求が妥当なのか、どのように解決すべきかについては、一度、専門家である弁護士に相談するのが良いでしょう。
■無視してはいけないの?
前に書いた通り、内容証明を受け取ったからといって、相手の要求に応じなければならないわけではありません。
ただ、相手が弁護士をいれて内容証明を送ってきたということは、「相手が本気で裁判を考えている」といえるため、注意が必要です。
内容証明を無視すると、近いうちに裁判を起こされる可能性が高いといえます。そして、裁判になってしまうと、時間的にも費用的にも負担が大きくなります。 ですから、無視するのは得策ではないといえるでしょう。 だからと言って、慌ててお金を支払ったり、よく考えずに回答をすることは危険です。
一番適切なのは、相手方の弁護士と連絡をとって話し合い、お互い納得できる解決策を見つけることです。 ただ、相手の弁護士も交渉のプロであり、裁判になるリスクもありますから、こじれる前に早めに弁護士に依頼した方がいいでしょう。