【弁護士コラム】不倫の歴史
2017年7月10日
■不倫の歴史
今も昔も不倫のドラマは大人気となっております。
最近では、映画になった「昼顔」、ドラマ「あなたのことはそれほど」が記憶に新しいところです。ちょっと昔に戻ると「失楽園」というドラマが、最終回の視聴率27.3%がなり、映画化もして、当時は大ブームとなりましたね。
そんな不倫の文化が生まれたのは、日本では今から1000年も昔、平安時代だといわれているそうです。もっとも、今の法律のように、不倫をしても損害賠償を求められたり、離婚の原因になったりするようなルールは存在していませんでした。
■いつから不倫のルールが?
平安時代から時代は流れ、鎌倉時代に入ると、あの有名な「御成敗式目」のなかで、現代でいう不倫にあたる「密懐」について、
「他人の妻と『密懐』した御家人の所領を半分にする」
という趣旨の罰が定められ、不倫が「やってはいけない行為」であることが明確になりました。
さらに時代によっては、「不義密通」をした妻とその相手を、夫が自ら罰する(手にかける)ことが許されるような時代もありました。
■今の時代は?
昔は、不倫をするのも命がけだった時代もあったようですが、今の法律では、絶対に命までは取られません。
もっとも、感情的になった相手から、不倫の復讐として、刺されたり、殺されるといった事件は起きています。また、慰謝料を求められたり、配偶者からは離婚を求められたりして、修羅場になることはあります。
不倫は文化、甘い蜜の味がする、という人もいますが、その代償は決して小さいとはいえません。そういった意味では、今も昔も変わらないかもしれませんね。